リニューアル時に気をつけたい301リダイレクトとドメインの正規化(統一)について
Webサイトをリニューアルする場合、ドメインが変わることがあります。
例えば attonoel.com → attonoel.co.jp といったように。
リニューアルではなくとも、社名変更に伴うドメイン変更、といった場合もあるでしょう。
うちのホームページのURLも以前はattnoel.comでした。
アクセスしていただければわかるのですが、attnoel.comへアクセスしてもattnoel.co.jpが開きます。
こういった、特定のURLから別のURLへの自動転送処理を「リダイレクト」と言います。
仮にドメインが変わらなくても、リニューアルを機に各ページのURLがかわることは往々にしてあります。
例えば、会社概要ページのURLが、下記のように変わるとしましょう。
・リニューアル前
https://attnoel.com/company/index.html
↓
・リニューアル後
https://attonoel.com/aboutus/company/
この場合、リダイレクトの設定をしておかないとどうなるのか。
そのページをブックマークやシェアしてくれていた人がいたとすると、それらはすべてリンク切れになってしまいます。
また、Googleの検索結果に会社概要ページがヒットした場合、しばらくはリニューアル前のURLが表示されますので、これまたリンク切れになってしまう。
せっかく興味を持ってアクセスしてくれようとしている人に対して、これはよろしくありません。
またSEO的にも少なからず影響があります。
URLが変わってしまうと、検索エンジンには「別の新しいサイト」として認識されてしまい、それまでのSEO的な評価を引き継げません。
リニューアル前まで検索エンジンでの順位が良かった場合、またゼロからこつこつ順位を上げていかなければならなくなります。
集客的観点からすればこれは言語道断、避けなければなりません。
これらの理由から、リダイレクトは必ず設定しておくのです。
リダイレクトの種類
ひとくちにリダイレクトといってもいくつか種類があります。
今回のケース、つまりリニューアル時やサイト移転の際に使用するのが「301リダイレクト」と呼ばれるものです。
恒久的にURLが変わる、リダイレクトをかけたい時に使用します。
ちなみに「.htaccess」というファイルに下記のような記述をし、サーバー内にて設定します。
301リダイレクト設定の書き方は「Redirect permanent」「RewriteRule」と2パターンあり、RewriteRuleによる転送設定は、Apacheのmod_rewriteモジュールにより利用できる機能になります。
多くのレンタルサーバではmod_rewriteモジュールが利用できると思いますが、もしmod_rewriteモジュールが利用できないサーバの場合は「Redirect permanent」のように、Redirectディレクティブを利用して301リダイレクトを行います。
ページ単位でリダイレクト設定する場合(「old.html」から「new.html」へ移行)
RewriteEngine on
RewriteRule ^old.html$ /new.html [R=301,L]
ドメインのみ変更する場合
RewriteRule ^(.*) https://newdomain.com/$1 [R=301,L]
日本語のURLをリダイレクトする場合
サーバーによってはURLエンコードなどの処理が必要な場合もあります。
RedirectMatch permanent ^/アットノエル/$ /newattnoel/
URLに半角スペースが入っている場合
“^/テスト テスト/$” のようにダブルクォーテーションで挟んでください。
RedirectMatch permanent "^/テスト テスト/$" /attnoel/
他にも、一時的なリダイレクト、例えばメンテナンス中にメンテナンス画面に飛ばしたいときに使用する302ダイレクトや、.htaccessによるサーバーサイドのリダイレクトではなく、HTMLやPHP、Javascript等を使ったリダイレクト方法もあります。
いずれもサーバーの仕様や、目的に応じて使い分けています。
URLの統一について
これはリニューアル・新規立ち上げ問わずそうなのですが、URLの統一をするためにリダイレクトを使う場合があります。
URLの統一?そう思われた方もみえるかもしれませんね。
例えば、ドメインやサーバーの設定にもよるのですが、同じトップページでも複数のURLで見れる場合があります。
例
- http://www.attnoel.co.jp/
- http://attnoel.co.jp/
- http://www.attnoel.co.jp/index.html
- http://attnoel.co.jpindex.html
- https://www.attnoel.co.jp/
- https://attnoel.co.jp/
- https://www.attnoel.co.jp/index.html
- https://attnoel.co.jp/index.html
「www」や「index.html」の有無、「https」だったり「http」だったり。
それの何が問題なの?見れるからいいじゃん、そう思われたかもしれません。
確かに見る分にはなんの問題もないのですが、問題はSEOです。
SEO、つまり検索エンジンの評価対象はURL単位です。
先程のURLを開いた際、見た目はまったく同じサイトが開いたとしても、検索エンジン的には別々のページと認識され評価が分散してしまう可能性があります。
もう少し具体的にお話しましょう。
SEOの評価のひとつに被リンクがあります。ものすごく簡単にいうと他のサイトからリンクされてるページは検索順位が上にくるというもの。
※厳密にはそんな簡単な話ではないのですがあくまで例として
- Aにリンクしている人が3人
- Bにリンクしている人が2人
- Cにリンクしている人が1人
- Dにリンクしている人が4人
こんなふうに分散してしまう可能性があるわけです。
ところがこれがAに統一されている、つまりBやCにアクセスしたとしても強制的にAが開くようにしておけば、リンクはAに10件集まり強くなります。
ちなみに「.htaccess」というファイルに下記のような記述をし、サーバー内にて設定します。
「https」に統一する場合
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R,L]
「wwwあり」に統一する場合(アドレス直接記述)
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^attnoel\.com$
RewriteRule ^(.*)$ http://www.attnoel.com/$1 [R=301,L]
「wwwなし」に統一する場合(アドレス直接記述)
RewriteEngine on
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.attnoel\.com$
RewriteRule ^(.*)$ http://attnoel.com/$1 [R=301,L]
「wwwあり」に統一する場合
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} !^www\. [NC]
RewriteRule ^(.*)$ http://www.%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]
「wwwなし」に統一する場合
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.(.*) [NC]
RewriteRule ^(.*)$ http://%1%{REQUEST_URI} [R=301,L]
index.htmlをindex.html無しに統一する場合
RewriteEngine on
RewriteCond %{THE_REQUEST} ^.*/index.html
RewriteRule ^(.*)index.html$ http://attnoel.com/$1 [L,R=301]
トレイリングスラッシュ(URL末尾のスラッシュ)がない場合、スラッシュを追加
RewriteEngine On
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-f
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteCond %{REQUEST_URI} !(.*)/$
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}/$1/ [L,R=301]
トレイリングスラッシュ(URL末尾のスラッシュ)がある場合、スラッシュを削除
RewriteEngine On
RewriteCond %{REQUEST_FILENAME} !-d
RewriteRule ^(.*)/$ https://%{HTTP_HOST}/$1 [L,R=301]
SEOを考慮するのであれば徹底しておきたいことのひとつ。
基本的にお客さまが気にすることではありませんし、特にリクエストをいただかなかったとしてもこちらで対応しているのでご安心ください。
ホームページのリニューアルというと、どうしてもデザインやプログラムに意識が向きがちですが、こういった細かな部分もとても大切なのです。
某ECサイト運営スタッフ、店長を経て、2019年アットノエル入社。 Webディレクターとして、プロジェクト管理・フォローをメインに活躍中。
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