修理固成〜あるべき姿にととのえる〜

アットノエル代表の水上です。

お客さまから、新事業のサービス名や店舗名などのネーミングをご相談されることも多く、そんな話の流れで、うちの社名の由来を聞かれることがしばしばあります。

そう言えばこのブログではあまり書いたことがなかったなーと思い、久しぶりに重い腰を上げ、この記事を書き始めました。

結論としてはこの記事のタイトルにある「あるべき姿にととのえる」という言葉からつくった造語です。

ところでみなさんは「修理固成」という言葉をご存知でしょうか？

「つくり かため なせ」あるいは「しゅりこせい」と読みます。

今からおよそ1300年程前に編纂された、現存する日本最古の書物「古事記」に出てくる言葉です。

日本の神話や昔の出来事が記されており、神様たちによって日本の国がどのようにつくられたかや、昔の天皇のことなどが書かれています。

この古事記のなかで、神様たちによってこの世界がつくられていく過程が描かれています。

初めに、天と地がまだはっきり分かれていない混沌とした状態の中から、神様たちが次々と生まれてきます。最初に生まれた神々はあまり活動せず、次にイザナギとイザナミという兄妹の神様があらわれます。

イザナギとイザナミは、天の神様たちから「このただよっている国土をあるべき姿に整え（修理）し、固め（固成）なさい」という使命を受けます。そこで二人は「天の浮橋」という場所に立ち、「天の沼矛」という槍を使って海をかき回し、その槍から滴った水が固まって最初の島、オノゴロ島ができました。

その後、イザナギとイザナミは夫婦となり、日本の島々やたくさんの神々を生み出していきます。

この物語は、日本の自然や世界の始まりを説明する神話として、古事記の重要な部分となっています。

修理固成、つまり今の言葉で言う「あるべき姿に整える」というこの言葉からアットノエルという社名が生まれました。

この言葉を知ったのは社名をつけてから随分あとのことなのですが、この修理固成という言葉を初めて知ったとき、「うちのことだ！」ってちょっと嬉しかったので、紹介させていただきました。

ようやくここからが本題（笑）社名の由来、経緯をお話していきます。

早いものでかれこれもう10年以上前になりますが、会社設立時、どんな社名にしようかと、日々考えていました。

覚えやすく、わかりやすい社名がいい。

とはいえありふれたものでもなく、オリジナリティも欲しい。

仕事に対する想い、あるいはスタンスといった部分も込めたい。

そこで、自分たちの仕事、Webサイトの制作や、運用支援って、本質的にはどんな仕事なのだろうと考えはじめました。

僕たちは、技術や知識を持っていないお客さまのかわりに、ただホームページをつくるだけじゃない。つくっておわりでもない。

販売なり、集客なり、ブランディングなり、どう見せるのが最適解か、そして継続的に反響を持続させられるか、軌道にのせられるか、そんなふうに日々仕事に向き合っています。

そんなふうに、考え抜いてたどりついた答え。

それが「あるべき姿にととのえる」という言葉でした。

お客さまの会社の集客方法、集客経路、見せ方、運用の仕組みづくり、こういったWebサイト制作・運用にかかわるすべてを「あるべき姿にととのえる」仕事だと。

きちんと特徴や良さが伝わるように見せなければなりません。

それらがきちんと発信し続けられるようにしなければいけません。

お問い合わせの数や質、商品の売上、継続的に反響を持続できるよう、支援し続けなければなりません。

「あるべき姿にととのえる」

あるべきすがたにの「あ」=A

「ととのえる」=TTNOEL

ということで、「ATTNOEL（アットノエル）」という社名が生まれました。

古事記で神様たちが日本を生み出した課程と比べると、スケール感がまったく違いますが、志は負けないつもりです（大きくでたなおい）

あとは画数を調べたり、ドメインが取得できそうか調べたり、語感や字面、読みやすさ覚えやすさなどなど、諸々鑑みて決定した、という感じです。

ときどき「ノエルってフランス語ですか？」と聞かれることがありますが、残念ながらまったく関係ありません（笑）

（ノエルはフランス語で切り株という意味。切り株をモチーフにしたケーキ「ブッシュ・ド・ノエル」が有名ですよね）

実はこのアットノエルという社名、社名の候補としては2案目でした。

1案目は、社員みんなから申し訳無さそう〜にやんわり反対された（みんな優しい）ので‥。

今となってはそれも良い思い出ですね。